「The eye is the window of the mind」

古く、人々は神の像を描くときに、非常な注意を払ってより正確 なイメージを与えようとして横顔の輪郭に、正視する眼を描いて心象までも表わそうとしたのでした。

それは幾何学的には正確ではなくとも、神々の心象を伝える真実の方法だったのです。

 

雪舟が水墨画で達磨を描いたのも、この手法でした。

写真は見た目の通りに写し撮る手段ですが、それは一面の真実を伝えているにすぎません。

古の肖像画の手法が、私に人物の個性を描き出す方法を教えてくれたのです。

「記憶の形」

長く使われた道具には魂が宿る。だから古い道具は美しくある。古い道具の存在感は新しい道具には無い物で、それは形や素材の美しさとは異なったものだ。日本の美意識を現す言葉に「侘び寂び」と言われる感覚がある。寂びというのは時を経て現れてくる美を意味する。使い込まれた道具に宿る美しさとは、この寂びの意であって、道具に宿った魂を反映するものだ。

この道具の写真プロジェクトは父親の遺品となる大工道具を記録するところから始まったのだが、色々な道具を写真に収めて行くうちに、使い古された道具に現れる寂びの美に気づかされる事になった。長く使いこまれた物には使い手の魂が込められて行き、それが時を経て鈍色の輝きを放つのだと。

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